新薬開発までのステップ!治験の流れについて




一つの新薬を作るだけでも9年以上、長いと20年近くもの長い年月が必要です。

その中で薬剤師は様々な立場で新薬と関わっています。自分が開発に携わった新薬が世に流通する形になれば大きなやりがいを感じられますよね。

新薬開発の興味はあるものの自分に向いているのかわからない…という方も一連の流れをチェックし、自分にもできそうか考えてみましょう。


新薬開発までのステップを教えて!

新薬開発のステップは次の通りになっています。

まず、開発を行ってからテストをしっかり行い、そこで問題がないと判断された場合に新薬が完成するのですが、テストで何らかの問題が発生した場合には改善のための研究を行わなければなりません。

新薬のテストは安全性のテストから始まり、ここで問題がない場合には副作用を確認するためのテストが行われます。


健康な方やその薬を必要としている患者さんに薬を服用してもらい、トラブルがないか判断するテストのことです。

安全性と副作用のテストで特に問題がなかった場合、続いてその新薬に望んでいる効果が出るにはどれくらいの量を飲めば良いのか確認しなければなりません。


ここではその新薬で効果が期待できる病にかかっている患者さんに服用してもらいます。

こういった研究を行いながら大人と子供それぞれでの最適な量を計算し、その量を摂取するにはどれくらいの濃度にすれば良いのかなども調整していくのです。


ここまでが完了したら薬の有効性についても確認しなければなりません。ここでも実際の患者さんに服用してもらいます。患者さんの様子を確認しながら細かなテストなども行い、最終的な審査に出すのが一般的な流れです。

こういった新薬の開発の中で特に重要になってくるのが治験と呼ばれる検査なのですが、薬剤師はこの治験と深く関わることになります。

<関連記事>:治験と医師主導臨床試験の違いは?


新薬開発で重要な「治験」その流れとは?



治験とは何かというと、これは新薬の基礎研究と非臨床試験が済んだ段階で行われる臨床試験のことです。

開発している薬が本当に安全か、有効かといったことを調べるために行うもので、健康な方やその薬が効果的とされている患者さんに薬を飲んでもらい、確認を行います。


病院などの医療機関で行うのですが、一度で完了するものではなく、何度も繰り返し行う非常に重要な作業です。

治験で得られたデータを収集し、新薬が本当に薬として効果的なのか、安全なのかといったことが総合的に判断されます。


治験だけでも5年以上かかることは珍しくありません。ては、具体的に治験はどのような流れで進められるのでしょうか。

治験の流れ

まずは治験を受ける被験者の診察と事前説明を行います。治験ではまだ100%安全とはいえない段階の薬を試してもらう形になるため、リスクもありますよね。

そういったことについても詳しく説明し、被験者が納得した上で治験に参加してもらう必要があります。


こういったことを説明するのは治験担当医師やCRCといった立場にある人です。

具体的にどのような検査を行うのか、治験の目的や方法はどういったものか、何回来院しなければならないのかといったことも説明されます。


ここで被験者側が納得してくれた場合にのみ正式な依頼ができるという形になるのです。患者さん側から様々な質問も出るでしょう。

これに対して一つ一つわかりやすく説明し、被験者が正しく理解した上で同意することをインフォームド・コンセントと呼びます。


また、本人が希望すればすべての方が被験者として治験に参加できるわけではありません。治験を受けるのに適しているかどうかを判断するのも大切な業務です。

実際に治験が始まったら被験者に治験薬を使用してもらい、一定期間様子を見ます。その後に具体的にどのような効果が出ているのか、問題は起きていないかなどの診察や検査を行うのが基本の流れです。


なお、治験薬の使用と診察・検査は繰り返し行われることもあります。


治験に関わる薬剤師の仕事は?



一つの新薬が開発するまでには500億円もの費用がかかると言われています。ほとんどの新薬は途中で何らかの問題が見つかったり効果が得られないなどの理由で断念され、成功率は3万分の1とされるほど非常に難しい作業なのです。

そういった新薬開発の中でも治験の仕事に就きたいと思っているのであれば、薬剤師が担当する仕事内容についてもチェックしてみましょう。


薬剤師が行える治験に関する仕事といえばCRA(臨床開発モニター)、またはCRC(治験コーディネーター)といった仕事です。

似たような名前ではありますが、治験をする際に誰をサポートする立場にあるのかという点では大きな違いがあります。

それぞれについてご紹介しましょう。

CRA(臨床開発モニター)

CRAは製薬企業をサポートする立場にある仕事です。例えば、治験を行う際に患者さんと契約をしたり、治験進行途中で何か問題が起きていないかモニタリングするのが主な仕事になります。

このほかにも治験の検証や確認、そこで得られたデータをまとめるといったこともCRAの重要な仕事です。

CRC(治験コーディネーター)

CRCは病院側のサポートを行う仕事で、主な仕事はデータの収集や患者さんからの相談に対する窓口になるということです。また、各被験者のスケジュール管理も行います。

CRCは被験者だけでなく医師や看護師、その他の医療関係者とも連携をしながら仕事をする機会が多いです。治験がスムーズに進むためにはCRCの働きがなくてはならないため、非常にやりがいのある仕事だといえるでしょう。

<関連記事>:治験コーディネーターの仕事とは

治験に関わる仕事に向いている人

CRAもCRCもたくさんの立場の人とコミュニケーションを取る必要があります。また、自分で積極的に動かなければならない場面も多いので、協調性のある人に向いている職業だといえるでしょう。

特に被験者から相談を受ける立場にあるCRCの場合は被験者にとって接しやすい人、話しやすい人でなければなりません。


治験に関わる仕事をしたいと思っている方は転職サイトに登録をして求人情報をチェックしてみましょう。これらの職業は必ずしも薬剤師資格を必要とするわけではありません

ただ、新薬の開発に関する仕事ということもあり、薬について精通している薬剤師は面接において有利になるのです。


どこで働くかによっても給与や待遇は違ってくるので、求人情報をよく比較してみてくださいね。

新薬開発までのステップ!治験の流れについてのまとめ

  • 治験は新薬開発に欠かせない検査
  • 薬剤師はCRAやCRCなどの仕事で治験と関わる
  • 薬剤師の仕事には各被験者のスケジュール管理なども含まれる
  • 薬剤師はCRAやCRCの面接で有利

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