治験コーディネーターに看護師や薬剤師がなるには




臨床現場の仕事をしていて転職先を探す際、候補のひとつに挙げられるのが治験コーディネーターです。看護師や薬剤師のようにピッタリと当てはまる資格があるわけではないため、「自分にも転職が可能だろうか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

近年では、治験件数の増加から治験コーディネーターの求人が増加傾向にあります。

そこで、治験コーディネーターになるには資格は要らないのかどうか、看護師から、薬剤師からの転職の流れや、新卒からすぐに就けるのかどうかについて、確認しておきましょう。


治験コーディネーターになるには資格が必要?

必須の資格はない

医師や看護師、薬剤師などはそれぞれの職に対応する資格が存在しますが、治験コーディネーターになるための資格というものは、今のところありません。

求人要項を見る限りでは、特に無資格であっても応募は可能です。ただし治験コーディネーターとして仕事をするためには、医療系の知識や医療機関の仕組みの理解が欠かせないために、医療関連業種での資格や経験がない場合には、採用の可能性はかなり低いと言えます。


治験コーディネーターを目指す場合、何らかの医療関係の資格を持っていた方が有利なのは確かです。

薬剤師や看護師の有資格者や、何らかの医療業界経験者が就くことがほとんどであり、化学系、バイオ系企業での勤務経験がある方なども採用実績があります。

どんな資格があると転職しやすい?



実際に治験コーディネーターとして働く方の9割以上が、看護師や薬剤師など医療系の資格を持っています。

治験コーディネーターに多い資格で、かつ転職採用に有利なものから順に挙げていくと下記のようになります。

臨床開発モニター(医療資格有り)→
看護師(大卒)、保健師(臨床経験有り)→
薬剤師、看護師(専門・短大卒)→
臨床開発モニター(医療資格無し)→
臨床検査技師、臨床心理士(臨床経験有り)、臨床工学技士→
管理栄養士(臨床経験有り)→
保健師(臨床経験なし)、MR→
臨床検査技師(臨床経験無し)→
管理栄養士(臨床経験無し)

また、公的なものではありませんが関連団体が認定するCRC資格がいくつか存在します。治験コーディネーターになるのに必須ではなく、実務経験がないと受験が出来ませんが、経験者であれば取得しておくと、転職に有利になる可能性があります。

<関連記事>:治験コーディネーターへの転職で採用されやすくなるポイント

治験コーディネーターとして働くには

治験コーディネーターになるには、医療機関に直接雇用される院内CRCになる方法と、治験施設支援機関(SMO)に所属し、そこから医療機関に派遣される方法とがあります。

院内CRCは病院内での部署異動でスタッフを補充するケースが多く、新規の求人は限られます。そのため転職で治験コーディネーターを目指す場合、まずはSMOに所属するのが一般的です。


看護師から治験コーディネーターになるには?


王道と言える道のり

製薬企業側に立つ臨床開発モニターに対し、治験コーディネーターは治験実施施設の側に立って業務を行います。

そのため、患者さんと最も近い立場の看護師としての臨床経験は、治験コーディネーターの仕事に大いに活かされ、転職に最も有利な資格・経験と言えます。


実際に、治験コーディネーターとして活躍する方の約半分が看護師免許を有しています。

突発対応や残業などはありますが、病院勤務時のような夜勤はなく、基本的には計画的に、落ち着いて働くことが可能です。そのため、夜勤や残業などのハードな勤務を避けたい看護師に人気の転職です。

看護師から治験コーディネーターへ

まず看護師免許を取得するため看護学校や大学の看護科を卒業し、国家試験に合格しなければなりません。合格率は90%前後と高めですが、最低でも3~4年学ぶ必要があります。

看護師となって2~3年以上、大学病院や総合病院での臨床経験を積みます。このようにして20代後半~30代頃に、看護師から治験コーディネーターへと転職するのが一般的です。


看護師には生活習慣病からガンまで幅広く対応できる知識があり、治験コーディネーターに適していると言われます。採用率は高く、平均して2社ほどの応募で転職を成功させています。

多くの場合、適性試験、筆記試験と面接での審査で、さほど長い転職活動は必要ありません。

<関連記事>:治験コーディネーターになるための志望動機


薬剤師から治験コーディネーターになるには?

新薬開発の一端を担う

薬剤師から治験コーディネーターへの転職も多く見られます。研究職とは違い、自身の手で新薬を開発するわけではありませんが、開発のための重要な役割を担うことができます。

患者さんはもちろん様々な方面との連携をとる点は薬剤師にも通じ、これまでの経験を活かせる転職でもあります。

薬剤師から治験コーディネーターへ

まずは6年制の薬学部のある大学を修了して、薬剤師の国家試験に合格します。合格率は低くはありませんが、看護師ほど高いわけではなく、しっかり勉強して臨む必要があります。

薬剤師免許を取得したら、病院、調剤薬局、製薬企業などで経験を積んで、20代後半以降での転職が多いようです。薬剤師の場合には、新卒で治験コーディネーターになる例も少なくありません。

薬剤への専門知識が豊富な薬剤師は、新薬そのものや治療への理解が早く、治験実施病院の薬剤部との調整にも適役と見なされます。そのため看護師と同様に、2社ほどの面接で転職を成功させるケースが多いようです。


新卒でもなれる?


SMOを中心に新卒を募集

治験コーディネーターの求人は中途採用が主とはいえ、新卒の求人も見られます。雇用先はSMOが中心で、応募要項として薬学部、理学部、保健学部、医療系学部の卒業見込みが条件となります。

新卒でも大丈夫?

治験コーディネーターの仕事では、薬や治療に関する知識はもちろんのこと、患者さんや医師、製薬企業やそのほか多くのスタッフとの間に立ち、調整を行うコミュニケーション能力が欠かせません。

このようなスキルは臨床の経験から身につけていく部分もあります。ただしほとんどの場合、社内での導入研修、医療機関での実施研修を通して、必要な知識やスキルを修得できる機会が用意されています。


新卒者は中途採用者に比べ、学ぶべき内容はより多いでしょうが、新卒でも治験コーディネーターとして活躍できる可能性は十分にあります。

治験コーディネーターの求人探しでは、看護師や薬剤師専門の転職サイトの利用がおすすめです。治験コーディネーターという職種、職場に求める条件、自身のスキルに合った求人を、ピンポイントで探すことができます。

治験コーディネーターに看護師や薬剤師になるには・まとめ

  • 特有の資格はないが、医療系の免許、経験がないと難しい
  • 治験現場に近い資格、臨床経験があるほど採用率は高い
  • 院内異動でなる方法と、SMOに所属し派遣される方法がある
  • 看護師としての資格、経験が活かされやすい
  • 新薬への理解や薬剤部との調整は、元薬剤師が適役
  • 新卒の求人もあり、研修が手厚いことが多く安心

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